教育改革と建築学科記念誌

竹内徹(昭和57年卒/本学教授 建築学専攻長・建築学系主任)  

 既にご存知の方も多いかと思いますが、東京工業大学では2016年4月に大きな教育改革・組織改革があり、6つの研究科(理工学研究科、総合理工学研究科、生命理工学研究科、情報理工学研究科、社会理工学研究科、イノベーションマネージメント研究科)が再編され、6つの学院(理学院、工学院、物質理工学院、情報理工学院、生命理工学院、環境・社会理工学院)になりました。同時に学部4年と修士2年の教育課程は原則一貫6年となり、学科・専攻が系・コース(大学院でコースに分化)に再編されました。これに伴って緑が丘、大岡山、すずかけ台に分散していた建築系の先生方が同じ「建築学系(Department of Architecture and Building Engineering)」に所属することになり、さらに社会工学科の時空間デザイン分野の先生方が加わることで、計58名(教授18名、准教授21名、助教19名、連携教員除く)の大所帯となりました。「建築学系」は学士課程62名、修士課程105名、博士課程41名の定員を有し、大学院では「建築学コース」「都市・環境学コース」「エンジニアリングデザインコース」に分かれて教育を受けることになります。「建築学系」は「環境・社会理工学院」に属し、「土木・環境工学系」および「融合理工学系(国際開発工学、原子核工学を含む)」と同じ学院に属しています。講義は原則クオーター制(年4学期制)となり、1Qが4〜6月初旬、2Qが6月末〜7月末、3Qが9月末〜11月中旬、4Qが12月〜1月末に行われることになりました。しばらくは旧課程と新課程の学生が混在するなど混乱が続きますが、建築学系としては、できる限り旧建築学科のカリキュラムを維持するよう調整を行っています。


改革後の教育組織構成(2016.4〜)

 今回の教育・組織改革において、誠に残念ながら1949年以来66年続いた「建築学科(戦前は建築科)」の名前が消えることになりました。構成員の系譜も変わりますので、この機会に昨年一年をかけて記念誌「東京工業大学建築学科1902―2015」を冬夏会および編集委員会の先生方のご協力のもと編集し、2016年4月に発行致しました。記念誌は3部より構成されており、第一部が東工大キャンパス内に残る歴代の建築学科の先生方の作品、第二部が創立以来の各分野の先生方の系譜と教育課程、第三部が東工大建築学科卒業生の作品集となっています。お陰さまで大変好評のうちに現在までに1,100部あまりを頒布・配布させていただきましたが、もしまだ手に入れられていない方がいらっしゃいましたら、下記にご連絡を頂けますと幸いです。

記念誌「東京工業大学建築学科1902―2015」申し込み先:
建築学系 竹内 徹 ttoru@arch.titech.ac.jp
価格:1,000円+送料300円 


表紙と卒業生の作品集


建築学科の先生方の系譜(歴史・意匠ページ)